ビニール水田といえば戦後の食糧不足の頃、水を貯えるためビニールを敷いて米を栽培したそうである。保水力のない砂地でのことである。その後、米の生産量が増えた一方、消費量が減少したとやらで生産調整が行われるなど時代の流れを感じる。

 10年ほど前から「春の七草」を出荷しているが、あれもこれも栽培方法がまだまだ安定せず難儀な代物である。中でもセリは水が必要なこと、それも寒さに向かって水田などでは雪の下になり収穫が困難になるなど栽培は一筋縄ではいかない。

 今年はハウスに作ったビニール水田にセリを栽培しようというもので、溶液栽培という今時の装置ではない手作りで自然流の作り方を模索しているところである。植え付けたセリの株は田んぼの用水路に繁殖していたものを採集し、元気そうな茎を水に浸るように並べた。植え付けた4,50cmの茎の節のところから伸び出た20cm程の新芽を収穫しようという思惑だ。

 これからの管理として水を少しずつ入れ替えるように潅水することや、養分補給として畑周辺の排水溝に溜まった土や腐葉土を与えようと考えている。これらには自然の養分がバランスよく含まれており安全、安心な生育につながれば嬉しい。・・・・・それでも足りないときは化学肥料で補うこともやぶさかではない・・・・・

 七種類の草のうち一つでも欠ければ商品にならない。1月5日、卸売市場の初市に出荷できるよう年明け早々から収穫、調整作業をしなければならない。それが七草である。

 さて、今年の出来はどうなることであろう!?

TAGS

CATEGORIES

日記

No responses yet

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です