能登はカボチャの産地である。夏どりに加え、今は冬どりも栽培されている。いわゆる冬至カボチャである。7月末に直播すると、9月早々に開花・着果する。9月10日頃よりソフトボールほどに育ったカボチャに座布団(台座)を敷いた。

スーパーに並んでいる野菜や果物は”これが当たり前”と言わんばかりに奇麗なものばかりである。皮を食べないスイカも色が悪かったり、傷がついていたりすると出荷の際に格落ちになる。カボチャは皮まで食べるものであるから全体まるまると、奇麗でなければならない。地面に置かれたままのカボチャは接地面が黄色かったり、土の中にいる虫や菌に侵されて傷がついたり、イボができたり、腐ったりして商品にならない。

カボチャなどの蔓物には敷き藁をして育てるのが一般的であるが、敷き藁だけでは奇麗なカボチャを育てることはできない。今、カボチャ畑で使っている3種類の資材である。古くからお馴染みの発泡スチロール製の四角いの。台座に接した部位がうっすらと白っぽさが残るため別途、球回しをすることもある。二点目は近年よく使われている青色のプラスチック製で光を透すので下部も色が付きやすいのが特徴。三点目は鶏卵パックである。ごく普通にスーパーで販売されているもので、上下を切り離して2果分に使用できる。卵10個分の凸凹があり透明で光を透すため色好きが良いことに加え、他の2種に比べて1.5倍ほど長いので片方を蔓の上に乗せると傷付きを防ぐことができる優れものである。それにも増して廃品利用であるから購入代金がタダなのが嬉しい。鶏卵パックの使用は30年ほど前から密かに行われているが、果たして最初に使い始めたのは誰だったのだろうか。

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