ハウスの自然災害には台風や爆弾低気圧による風害、それに降雪地帯では雪害がある。風害は被覆資材が破れる程度から、風圧で変形したりひどい場合は本体とも浮いて飛ばされたりする。雪害では降り積もった雪の重みで押し潰されることが多い。
対策としてパイプを太くするなど構造的に補強されたり、生産者段階での事前対策を行ったりするが、自然の力に耐え切れずに被害は起きる。
我が家でも3年前に3棟のうち2棟が雪で全壊した経緯がある。今シーズンは3倍ほどの積雪でも被害が免れたことを踏まえ、雪の量や降り方と被害の発生について考えてみた。
先ずは、倒壊した時の近隣アメダスデータによる積雪状況である。観測地点と農場とは7km程の距離で、降雪の条件は大きな違いはないと考えられる。
ポイント ①倒壊時の最大積雪深は24cm ⓶一気(7時間)に降り積もり夜のため雪が滑り落ちなかった ③降水量が明確に示されており重たい雪であったと考えられる

次は倒壊しなかった時の降雪状況である。
ポイント ①最大積雪深は58cm ⓶同じ24cm積もるのに長時間(17時間)かかっている ③降り始めが日中のため雪が滑り落ちた ④雪でポリが洗われ滑り落ちやすく乗っかり雪が少なかった

以上まとめると、①雪の滑り落ち 被覆ポリが汚れやポリ面の凍結により滑り落ちが悪くなり雪が積もりやすい。長期間に亘り被覆しているとなお更のことである。⓶積雪スピード 短時間に降り積もると、ましてや気温が低い夜間では危険度が高くなる。
対策 ①構造的にはパイプの太さを太くする、アーチの間隔を狭くする、筋交いを加える。⓶被覆ポリをきれいにして雪の滑り落ちを良くする。③ハウス内を温めて被覆ポリの凍結を防ぐ。④ハウスの棟部に支柱を立てたりアーチの左右を番線で結び棟の曲がりを防ぐ。
など、考えられる。
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