6月18日、ニンニクを掘り起こした。期待外れ、小さいのばっかりで残念であった。

 「高い種買うたがに、これじゃ元取れんが!」・・・と、悔やみごとを言ってもはじまらない。

 反省・・・原因を考えて来年に生かさにゃ~~~

 10月に植え付けてから収穫まで9ケ月を要するニンニク。冬の3か月は雪の下で休んではいるが、実質6ケ月もかかる。日頃の栽培管理にそれほど手間がかからないのは良いとしても、地面を占有した期間の見返りは欲しいものである。

 ニンニクは土の中にいて太り具合が見えないので、状況に応じた世話ができないものである。同じ仲間のタマネギは地面に見えるので判るし、土の中にいるニンジンでも手で頭の部分を探ると概ね判る。ダイコンに至ってはどうだと言わんばかりに地面の上にせり上がってくる。

 太り具合を見て手を加えるのではなく、生育段階に応じてやるべきことをしっかりやっておくことが大切ということ。ニンニクとはそういうもんだと思って作るってことか・・・

小さかった原因は

1 まず考えられるのは種の素質

 ニンニクの種は一般的に言う種子ではなく収穫物の一部を使う。このような栽培方法を栄養体繁殖といい、親の性質が100%収穫物に反映される。良いにつけ悪しきにつけ親に似た子になるってことである。色や形、大きさなどの特性で区分したものが品種とか系統とか言われている。

 素質に加え、病原菌の一種であるウイルスに侵されると葉が黄色っぽくなり、光合成能力が低下し生育が悪くなる。ウイルスは親から子、子から孫へと伝わり、元々良い素質を持ったニンニクでも大きくなれないのである。

 今回栽培したのはホワイト6片、種用に購入したもので見る限りにおいて葉の黄変は気にならなかった。

2 栽培面について

 石川県ではニンニクの植付時期は9月下旬から10月上旬とされている。昨年の植付けは10月8日に行っており何とかクリアーといえるが、年内の生育量を確保するには9月中には植えたいものである。春の一日は暖かさに向かうためすぐに挽回できるが、寒さに向かう秋の一日遅れは数日もの遅れにつながる。

 基肥は即効性の高度化成と長期緩効性の窒素肥料を、追肥は3月上旬と4月上旬の2回、一株づつマルチの穴に施用している。欲を言えば4月下旬頃にもう一回与えれば良かったのかと思う。栽培が長期間にわたるものは追肥の施用が面倒である。これを改善するには緩効性肥料が便利である。

 野菜などの栽培には畑の土壌酸度が重要で、ニンニクではpH5.5~6.5が適するとされている。今回の畑はこれまでもいろんな野菜が育っているので問題はないと思いながらも収穫後、簡易pHメーターで測ってみた。写真のとおりpH6ほどで適正であった。

 ニンニクによく発生する病害虫、さび病やアブラムシなども目立った発生がなく農薬も散布していない。収穫時にも葉の緑が残っており、太りが悪かった原因には当たらない。

3 本命はこれだ

 種球の植え付け時に当てたポリマルチの色、グリーンダークではないか!? 

 ポリマルチには地温を上げるためには透明、雑草を抑えるためには黒と、使用目的に応じポリの色を使い分けるのが一般的である。このほかシルバーやグリーンなどがあり、それぞれの特性がうたわれている。

 ニンニク球の肥大には地温5℃位の冷たいのを好むという特性があり、これが玉ネギと違い人間の目に見えない土中に育っている理由のようである。グリーンダークマルチは光を通すため地温が上がり、肥大に悪影響を与えたと考えられる。

 ニンニクも春先、少し地温が上がれば太りが早くなるであろうと考えたのが間違いだったようである。

まとめ

「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」という言葉がある。

 先ずは栽培しようとする作物の特性を知ることが大切ということである。そのうえで気温や地温、水や肥料など彼らが好む条件を『与える』=『世話をする』と良く育つのである。

 ヨーシ、原因解明。次、作るときは黒マルチだ!!!

 さらに地温を抑えるためとすれば銀黒や白黒ダブルマルチがより良いかも知れない。

 直径7~8cmのでっかいニンニクを作りたい!!!

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