金沢市場へ個人出荷
農業をやっている。県の事業で創設された”顔の見える”で穫れた野菜を金沢市場へ個人出荷している。 もともと農家でかぼちゃくお栽培して農協へ出荷していたが、誰が作ってもかぼちゃはかぼちゃ。作る楽しみが薄い。そんな思いで自分の作りたい個性的な、色んな野菜を作りたいとの思いで取り始めた。 珠洲には昔、今もややっとるんかな?「二、七の朝市」ってのがあって市街地周辺の農家は販売できるが、我が家の辺りは金に出来ないと、嘆いていた故人もいた。 穫れた野菜を販売するのに先ず思いつくのは直売所。公設や私設などいくつかある。奥能登は過疎化の進行が激しく人口が少ないので果たしてどれだけ売れるだろう。役所は交流人口の拡大を叫んでいるが、第一次産業には恩恵が全くと言っていいほどない。 そんな中で”顔の見える”の出荷は最も良い販売方法だと思っている。全部が売れるっていうのは生産者に取って嬉しいことである。でも、市場出荷では出荷したものが競りで値が付くため、高?かったり安かったりと不安定ではある。 金沢の消費者に方々に喜ばれる商品を作る。 楽しいからやっておられる。
こんな野菜を作っている
1月は七草セットの出荷から始まり、冬はハウス栽培のスイスチャードや雪下ニンジン、紅しぐれダイコン。春になるとワケギ、山ウド、ズッキーニ。しばらくするとミニトマトやナスなど。夏はJA共同出荷のスイカもあり、秋にはサトイモやニンジン、ダイコンと続く。 以前は年間で88種類もの野菜を作っていたが、その中から季節ごとに柱になる品目を絞るようにしている。 それでも、播種、定植作業から収穫、調整作業などなど一人で出来ないので妻の手伝いに頼らざるを得ない。年中ヒマなしのため、妻からは「どこにも遊びにも行けない」と呟かれることしばしば。 人からは「ナニ作れば良い(儲かる)?」とよく聞かれるが、いいモノはない。 これはという品種を選定すること、出荷時期をずらすよう工夫をすること、継続出荷すること、荷姿を良くすること、商品説明シールを貼ることなどを心掛けている。

まとめ
”顔の見える能登の食材”の出荷を始めて14年目を迎える。 はじめは近江町市場だけで販売されていたが、今ではスーパーにも並ぶようになった。 地産地商が叫ばれて久しい。個人出荷の小さな宅配便のような商品。金沢市場という流通においては世間の荒波にさらされて、誰かの口に食されている。 楽しいからやっておられる。 おかげさんで、”顔の見える能登の食材”出荷に取り組んできた「連れ」「競争相手」がいる。 さあーまた、明日も「頑張ろうノキャ」!!!
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